昭和懐かしのシネマ~電気館~

このブログは昭和20年代から平成初めまでの私の映画館見聞録です。

エースのジョーよ永遠に

f:id:gcnobuyuki8322:20200122012925j:plain

1955年日活映画です。

 

宍戸錠さんがなくなりました。 確か1955年、私が12歳の頃だったと思います。その頃静岡の映画館で、左さち子さん主演の【女中っ子】が上演され、その公開記念で劇場に左さち子さんと宍戸錠さんがスクリーンの前に立ちました。 それが映画スターという人を見た、おそらく最初の事だったと思います。小学6年生だったと思います。 錠さんはまだあの頬を整形する前の二枚目の青年でした。 後年今から20数年前に、あるパーティーで偶然宍戸さんと会う機会があり、30分ほど立ち話をしました。 初対面で、昔の話を話しかける私に錠さんは快く話してくださり、その後の敵役時代のエースの錠の話にも話は盛り上がりました。 映画が好きで好きでたまらないという感じで、実に謙虚な人柄がにじみ出て心地よいひと時でした。 錠さんはわたしより10年年上です。 あれだけ頑強な方が85歳でなくなられたということはわが身に比べてみれば、頑張っても、あと5年がせいぜいかと思ってしまいます。 あるいはもつと短い中でやりたいことをやりつくしたいとあらためておもうのです。 頬を整形して二枚目から敵役に変身し、また元に戻すという、正に映画に賭けた一生と思えます。 心よりご冥福をお祈りいたします。 石原裕次郎もさることながら、僕たちは小林 旭や宍戸錠そして浅丘ルリ子に育てられたのです。